深夜4時、妻の異変
2025年1月24日、朝の4時過ぎ。
妻が目を覚まし、「お腹が痛い」と呟いた。陣痛かどうかはまだ分からないが、可能性はありそうだという。
昨夜22時ごろから妻は「お腹が張る」と言っていて、なんとなく落ち着かない心持だったので、私も3時過ぎには目が覚めていて、布団の中でYouTubeを見ていた。
妻が起きて荷造りを始めたとき、「寒いし、寝たふりしようかな……」と一瞬思った。しかし、さすがに手伝わないわけにはいかない。渋々起きて、荷造りを手伝った。
ついに陣痛タクシーを呼ぶ
5時頃、妻の陣痛の間隔は3分おきになり、いよいよ本番のようだ。病院に電話すると「すぐに来てください」とのこと。すぐに陣痛タクシーを呼び、出発の準備をする。
「病院で飲むお茶を買おうと思って忘れてた。お茶とリンゴジュースとゼリーが欲しい」
というので慌ててコンビニへ走り、お茶を2点と、りんごジュース、ウィダーインゼリーを購入。だが、りんごジュースのサイズが違ったらしく、怒られる。
5時20分、コンビニから戻ると、すでにタクシーが到着していた。妻に買ってきたものを渡し、「すぐに生まれると思う」「うむ」とどうでもよい言葉を交わした後、タクシーは走り去っていった。
3人目出産!
本来なら立会出産の予定だったが、まだ朝5時。子供たちを置いて家を空けるわけにはいかず、今回も立会出産は見送ることになった。こればかりは仕方がない。
妻を見送った後、「ひと眠りしようかな」と思ったが、気持ちが落ち着かない。
結局、漫画を読んでいると、6時ごろにスマホが鳴った。
「無事に生まれたよ」
なんと、出産からわずか30分!超スピード安産だった。
ひとりになった途端、
「もしママや赤ちゃんに何かあったら?」
電話がかかって来て「ドラマみたいに『どちらの命を優先しますか?』と聞かれたら……?」
とか、そんなことを考えてしまい、不安に襲われていたので、無事の報告に本当にホッとした。
3人目の出産。正直、1人目や2人目のときほどの感動はない。
それよりも 「母子ともに元気でよかった」 という安堵の気持ちのほうが大きかった。
ワンオペ育児スタート!
さて、いよいよワンオペ育児の始まり。
2人目のときも経験済みとはいえ、今回は 「子供2人 vs パパ」 という新たなステージ。
2年前は「親1人、子1人」だったが、今回は2倍。前回は頑張りすぎて、子供が熱を出してしまったこともあった。今回はどうなるだろうか。
とりあえず、金曜日なのでゴミ出しを済ませる。6時過ぎから朝食の支度を開始。
子供たちの反応は…?
7時ごろ、長女を起こしに行く。普段はなかなか起きないのに、今日はなぜかスッと目を覚ました。
「何かを察したのか?」と不思議に思いながら、リビングへ連れて行き、パウパトロールを見せつつ、長男を起こしに行く。長男はいつもすんなり起きてくれるので助かる。
朝食を食べながら、「赤ちゃんが生まれたよ」と伝えると、長男は「なんで?なんで?」と驚き、少し残念そうな顔をした。「一緒に見に行きたかった」らしい。
2歳半の長女はまだ何が起こったのかピンときていない様子。「ママは入院してるんだよ」と伝えたが、理解できたのかどうか。
ママから送られてきた赤ちゃんの写真を見せるが、2人ともどう反応していいのか分からない様子だった。
こちらからは朝食風景の動画をママに送信。
動画の中で長男からママにねぎらいの言葉を送ろうと思い、
「出産頑張ったね!お疲れ様!」
と言わせようとしたが、照れくさいのか言ってくれなかった。
そして日常へ
8時40分、保育園へ向かう。今日は長女を皮膚科に連れて行く予定があるため、長男を先に預けて、妻の代わりに長女を皮膚科へ連れて行く。
病院のスタッフに「3人目が生まれた」と伝えると、みんなに祝ってもらえた。
薬局で薬を受け取り、バスの中で長女におやつのワッフルを食べさせながら帰宅。その後、保育園へ送り届けた。園長先生も出てきてお祝いの言葉をくれる。ありがたい。
預けた後は朝食の片付けや洗濯、あっという間に13時。
赤ちゃんとの対面
14時に赤ちゃんとの面会の予約を入れたので、病院へ。
妻に話を聞くと、タクシーに乗ってから30分で生まれたという驚異のスピード出産だったらしい。
「きっと沼袋の氷川神社に帯祝いのお参りいったから安産だったんだろう」
とか他愛もない雑談しながら、ついに赤ちゃんと対面。
まだ名前が決まっていないので、「どんな名前がしっくりくるだろう?」と考えながら抱っこした。
自分の子供なのに、まだ名前で呼べない不思議な感覚があった。
さすが3人目!
抱っこしていると2回ミルクを吐き戻される。肌着でちょちょいと拭いておいた。
看護師さんにそのことを伝えると「さすが3人目!」と褒められた。
初めての赤ちゃんだと、どうして良いかわからずパニックになる親御さんもいるとか。
そらそうだろうな~と、1人目育児のことを思い出した。
1人目が体調不良で突然吐いた時のこととか、
飛行機の着陸中に乗り物酔いで吐いた時のこととか
いろいろ思い出して懐かしくなった。
私も子供と一緒に父親として成長していたことを実感。
前途多難なワンオペ育児
帰宅後は買い物へ。
ウィンナーやミートボール、ナゲットなど簡単に調理できるものをメインに購入。
ワンオペ育児中に怒ると、バランスとってくれるママがいないので、なるべく怒らないようにしよう。
と心に決めながら、いよいよ本格的にワンオペ育児だなと気を引き締め保育園へ子供たちを迎えに行く。
ところが帰ってくると、長男が家の鍵を自分で開けたいと駄々をこねだし、開けさせた後に鍵がなかなか抜けないのに苛ついた長男が乱暴に無理矢理鍵を引っこ抜こうとしてたので、すかさず怒ってしまった。
怒らないようにと決めたのに。。。前途多難だ。
ママがいないので食事の準備中など、長女は遊んで欲しくて泣くかと思いきや、意外にも平常運転でおとなしく兄と遊んでいた。
もっとバタバタするかと思っていたので少し肩透かしを食らった。
でもまあ、まだまだこれからだな、と気を引き締める。
さて、これからどんな毎日になるのか——。
(つづく)





