赤ちゃんの退院は、家族にとって大きな節目。新しい生活のスタートとなる一方で、準備や対応に追われる一日でもあります。ママが出産後の入院のため近隣に頼れる親族などいない場合、ワンオペ育児になりがちです。
ワンオペ育児では想定外の出来事が次々と起こり、まさに「戦場」のような一日になります。今回は、そんな赤ちゃんの退院日を振り返りながら、ワンオペ育児のリアルな奮闘記をお届けします。
朝5時、怒涛のスタート
目覚めたのは朝5時。
昨晩は子供たちの寝かしつけと同時に寝落ちしてしまったため、夕食の片付けや赤ちゃんの受入準備がまるで手つかずの状態。やってしまったと軽く絶望したが、とにかくやらねばと、まずは食器洗い、ゴミ出し、からスタート。
子供たちが起きるまでにリビングの片付けとベビーベッドの組み立てもやりたかったが、とにかく時間が足りない。とりあえず朝ごはんの準備を優先することにし、その後子供たちを起こす。
ところが、すんなり起きてくれるはずもなく、なかなか布団から出てこない。
最終手段として「パウパトロールのオープニング」を流すと、二人とも機嫌よく起床。
が、ここで新たな問題発生。「どっちが先に抱っこされてリビングに行くか」で兄妹バトルが勃発。
結局、2人同時に抱っこして狭い階段を降りることに…。
「この状態で地震が来たら確実にひっくり返るな…」と思いながら、慎重にリビングへ降下。
朝からすでに体力を消耗する展開に。
長男の微熱と悩ましい判断
朝食を食べようとしたところ、長男が「気持ち悪いから保育園を休みたい」と言い出す。
おでこに手を当てると、少し熱っぽい。体温を測ると37.1℃。微妙…。
今日はママと赤ちゃんの退院日で、結構な量の荷物を持って帰ってくる予定。
もし私が長男の看病のために家に残ると、ママが赤ちゃんを抱っこしながら、重い荷物を抱えて連れて帰ることになる。産後の身体には辛いだろうし、赤ちゃんに危険がおよぶかもしれない。
とはいえ、長男を無理をさせるのも良くない。
ひとまず朝ごはんを食べさせた後にもう一度熱を測ると36.8℃。少し下がっている。
「今日はママと赤ちゃんが帰ってくる日だから、頑張って保育園行こうね。気持ち悪くなったら先生に伝えて良いから」と話すと、頷いてくれた。
正直、長男がここまで頑張ってくれるとは思わなかった。本当はしんどかっただろうに、家族のために小さな体で一生懸命頑張っていたんだな…と、後から気づいて申し訳なくなった。
予定通りにいかない出発前のカオス
なんとか保育園に送り出そうとした直前、長男が「ウンチ出た」と宣言。
朝の忙しい時間に限って、タイミングの悪い男だ。
オムツを交換し、いよいよ出発!
と思ったら、今度は長女が「(保育園に一緒に行くのは)ママが良い!」と駄々をこねる。
ママが入院して4日、文句1つ言わずパパのワンオペ育児についてきてくれたが、いよいよ限界か。しかしなぜ出発前のこのタイミングなんだろうか。
などと考えている間も長女は靴下も履かず、靴も履かず、ひたすら泣き続ける。
「ママは今日帰ってくるよ」と長男と二人で説得するも効果なし。
時間がないので、裸足のまま抱っこで保育園へ連行。
到着後も「靴を履きたい」履いたら今度は「自分で靴を脱ぎたい」といろいろ駄々をこねるが、教室に着くと態度が一変。
ニコニコしながらお友達のところへ走っていった。
さっきのイヤイヤは何だったのか…?
遅刻ギリギリの出勤、そして退院準備
妻と赤ちゃんの退院に備え、午前中だけ仕事をする予定だったが、バタバタのせいで出勤も5分遅刻。朝5時起きで準備しても仕事に間に合わないのかと、再度絶望。
まだ赤ちゃんの受入準備の目玉、ベビーベッドの組み立てが残っている。子供たちが保育園に行った後の部屋を見て軽く絶望する。全力で遊んだあとはだいたいこんな感じなる。

様々な種類のおもちゃがあちらこちらに散らばっている、全力で片づけると30分はかかるだろう。ベビーベッドの組み立ての時間なども考えると、退院の時間に間に合わないかもしれない。
仕事の合間にリビングの片付けを徐々に進め、仕事を終えてから本格的に片付けと掃除機かけ、そしえベビーベッドの組み立て。
限られた時間の中でなんとか整え、大慌てで病院へ向かう。
いよいよ退院
病院に到着すると、すでに妻の退院準備は完了。
予定では授乳を済ませて退院の予定だったが、授乳時間になってもぐっすり眠ってしまって起きないらしい。
兄弟そろってタイミングが悪い。「泣いたら病院で授乳しよう」と決めて、先に退院手続きを済ませた。
幸い赤ちゃんは泣き出すこともなく、すんなりとタクシーで帰宅。いよいよ新しい生活のスタート。
名前も決定し、私は休む間もなく区役所へ。無事出生届の提出も完了。
役所でさんざん待たされ、帰宅は保育園のお迎えギリギリの時間になってしまった。
初対面の瞬間、兄と妹の反応は?
お迎えにいくと、長男は昼食時に嘔吐したらしい。熱も37.5℃まで上がったとか。
「そこまで体調悪かったのか」と驚きとともに、ママと新しく出来た弟とために頑張ってたんだなと、申し訳なく思う。よく頑張ってたんだねとほめてあげ、長女とともに帰宅。
保育園から帰ってきていよいよ、赤ちゃんと初対面。対面した瞬間、長男と長女は、赤ちゃんに大喜び!長男は「かわいいね〜」とニコニコしながら見つめ、まだうまく喋れない長女も赤ちゃんが声を出すたびに指をさしてニコニコ。
長男は嬉しすぎたのか、授乳クッションを自分で巻いて、ぬいぐるみで授乳する真似までしていた。
「こんなに嬉しそうな姿、初めてかも」と思うほど、無邪気に喜んでくれた。
結局、ワンオペ育児は続く…
妻が退院したものの、まだ体調が完全に戻ったわけではない。
結局、家事と育児のメイン担当は引き続き私。
「しばらくはワンオペ状態が続きそうだけど、まあ仕方ない。できるところまでやるか。」
そんなことを考えながら、みんなの夕食を作り、子供たちをお風呂に入れ、お風呂上がりには保湿クリームを塗ってやり、歯磨きを手伝い、寝かしつけで長男をトントンしている内に自分も寝落ち。赤ちゃんを迎えた長い一日がようやく終了した。
まとめ:ワンオペ育児のリアル
赤ちゃんの退院日は、ただでさえ忙しいのに、兄姉の対応や予想外のトラブルが次々と発生。
「予定通りにいかないのが育児」を痛感する一日でした。
しかし、子供たちの笑顔や成長を感じる瞬間もたくさんあり、大変だけど、やっぱり家族っていいなと思える日でもありました。
これからも育児は続きますが、また一歩、新しい生活がスタートです!