男性の育休の経験からメリット・デメリットをご紹介。

育児

2020年10月に誕生した第1子のために男性の育休を取得しました。
里帰り出産先から戻ってきた翌年4月から育休に入り、パパ・ママ育休プラスを利用し2021年11月末まで育児休業を取得、8か月間休んだことになります。
現在は復職しています。男性の育休をとった経験談や自分の感じたメリットデメリット、育休とった方が良いかどうか、について投稿します。
これから育休とる男性の方や、育休とるかどうか迷っていたりで情報収集している方向けです。

要旨は以下の通り。

  • 男性の育休をとったおかげで妻がゆっくり休め、家族の絆も深まりました
  • 仕事では育休ボケがなかなか治らなかったりしました(大した影響はないということ)
  • 育休前に立てた自分向けの予定はすべてご破算
  • 予算(お金)も結局カツカツになりましたが、心配するほどでもない

育休制度と実態、注意点

まずは育休制度について実際に取った経験から注意点を記述します。

育児休業の制度

私が育児休業を取得した2021年と比べて、法律・制度が変更になっております。男性の育休が取りやすくなったみたいですね。
注意したいところは段階的に施行となっているところ。

育児・介護休業法について

我が家では第2子が令和4年7月に出産予定なので、パパ休暇はとれないですね(泣)

また厚生労働省の「イクメンプロジェクト」のサイトにパパ・ママ育休プラスやパパ休暇などについて説明があります。

厚生労働省~育MENプロジェクト~育児休業制度とは

育児休業給付金

お金についてはみなさん心配されるところかと思います。
職場で雇用保険に加入していれば(諸条件あり)育児休業給付金という給付金が受け取れます。
これがざっくりした金額でいうと、過去6か月間にもらった給与総支給額(保険料等が控除される前の額。賞与は除きます。)の平均額の6割(67%)となっています。
Q&A~育児休業給付~

さらに、育休中の厚生年金や社会保険はすべて免除です。厚生年金については免除されても将来の受取額が減るわけではなく、収めた期間として計算されます。
厚生年金保険料等の免除(産前産後休業・育児休業等期間)

普段会社から受け取ってる給料からは、厚生年金や社会保険料や雇用保険料が天引きされてますよね。
それらがすべて免除になったうえ、総支給額の平均の約6割が給付されますから、手取りの8割くらいの金額を想定しておけば大丈夫でしょう。

金銭面の意外なところでは、給付金は収入にカウントされないので翌年の税金が安くなります。
育休明けに保育園入園などを予定されていたら、保育料も安くなるかもしれませんね(自治体によると思われます)

男性の育休で得たもの(メリット)

育休期間を終えての感想としては、育休は事情が許すなら取った方が良いと思います。
もちろん、育休期間中いろいろ想定外のことはあり、ストレスフルな時期もありました。
ですが、得るものは多かったですね。どこが良かったのでしょうか。

  • 子育てに慣れた、もうワンオペでも大丈夫(つらいけど)
  • 子供といっぱい遊べた
  • 妻がゆっくりできた
  • みんなに褒められる(特に女性から)

全部プライスレスですね!曖昧な表現ばかりですが、得るものといったら家族の信頼とか家族の関係が深まったとか計りしれないものばかりでした。

子供といっぱい遊べた、子育てにも慣れた

育休期間中、子供といっぱい遊んだおかげで、子供の相手も平気になりました。
私はもともと子供が苦手でどう接したらよいか分からない人間でした。
子供を相手にしても周りの目が気になって子供目線になれない大人でした。
自分はドラマでステレオタイプに描かれるような頑固親父みたいに子供には甘い顔をせずビジっと厳しい態度ばかりになるかと思っていました。
ところが、育休のおかげか、毎日一日中顔を合わせて面倒を見ているうちに、子供が平気になりました。今では甘やかしすぎて妻に怒られることもしばしばです。
最近では他所のお子さんも平気であやせるようになりましたね。

育休期間中に妻がゆっくりできた

育休期間中は育休本来の目的通り、子育てや家事に積極的に参加していきました。
そうすることで、出産と出産直後の育児で疲れ切っていた妻をゆっくり休ませることができました。
後日、妻に聞いたところ育休はものすごく助かった、愛情や信頼感も深まり家族という感じが出てきたと言っておりました。

我が家は他の投稿でも書いた通り歳の差婚で、義実家の両親が私よりも若いといった少々無理矢理な家庭です。
ですが、育休のおかげで義実家のほうも安心できたのか、だいぶ距離感も縮まってきたんではないか、と我ながら思っております。

育休取得をみんなに褒められる

男性の育休取得率はまだまだ低いものだそうです。
(厚生労働省の資料によると、育児休業取得率は、女性は8割台で推移している一方、男性は上昇傾向にあるものの女性に比べ低い水準となっている(令和2年度:12.65%)((事業主向け)説明資料「育児・介護休業法の改正について~男性の育児休業取得促進等~」)
子供を連れて外出すると結構な頻度で子供に話しかけてくる方々に遭遇します。
そこで、旦那の私が育休をとっていることを話すと、特に女性の方々からはものすごい確率で褒められ、賞賛され、驚かれました。
奥さんもすごい助かってるでしょう!と。良い話のネタでした。
一方で、仕事関連の男性陣からは「え?なんで育休とったんですか?特殊な事情がおありですか?差し支えなければ教えていただけませんか?」など、非常に不思議がられました。ここの落差はものすごかったです。

男性の育休で失ったもの(デメリット)

もちろんデメリットもあります。私が経験した中では以下のところかと。

  • 貯金が減る
  • 毎日同じ面々と一日中過ごすので大変
  • 育休期間中は自分の時間はほぼ無くなる
  • 育休期間中は身体が休まる暇がない
  • 育休明けは育休ボケが待っている

貯金が減る

手取りの8割くらいの収入があれば、多少切り詰めればいけそうな気がしますよね。
ところが、育児はお金がかかるもので、我が家では貯金を少々切り崩しました。
やっぱり、赤ちゃん用品っていろいろ揃えないといけなくて。そこの出費が想定外でした。
季節が変われば服装も全部一通り揃えなければいけません。
首が座ってきたらベビーカーもあったら便利。
さらに成長したら離乳食用の食器、食材、調理器具(ハンドミキサーとか)もあればよい。
座れるようになったら離乳食を食べるときに座る椅子とか。
哺乳瓶を卒業したらストローマグや子供用麦茶。
歩き出したら靴も必要になったり、外で遊ぶおもちゃも買ったり。
(靴も2~3か月でサイズが合わなくなります)
生活もちょっと贅沢になってたかもですね。
休みだと気が緩むのか、職場のお昼は節約精神が生まれるのですが、家にいると食べたいものをついつい食べてしまいます。
それで食費がかさんだりしましたね。

毎日同じ面々と一日中過ごすので大変

育休始まって最初の3~4か月目まではストレスを感じることが多かったです
子供はいうこと聞かない、嫌なことがあればすぐ泣きわめく。
昼寝も思った通りにしてくれない、ご飯も待てない、ミルクも待てない。
粉ミルクを作ってる足元でお腹空いたとギャーギャー無く。
妻は何をしてるんだと見たらソファでスマホ・・・・。
そんな日が続きました。

家族として過ごすのに慣れてなかったんですかね。
ずっと同じだとどうでも良いことでもイライラしたりしますよね。
子供が泣いてるのにソファでスマホは怒りましたが(泣)

結局は慣れました!
子供は泣くもの、妻はだらだらするもの、
歳の差婚で遊びたい盛りの妻はさておき、年上の私が頑張ろうっていう気持ちで、
今は菩薩のように穏やかです。

育休期間中は自分の時間はほぼ無くなる

これはみなさん言ってますが本当になくなります。時間作れるとしたら子供が寝ている間だけ。

育休前、出産前に妻とは、育休半年あるから(結局は8か月)、計画的に何か学ぼう!って話してました。
私も育休期間中にやりたいリスト!とか作って準備してました。
仕事休むけどシステムエンジニアとしての勉強をして新たな技術を習得して・・・とか考えてたんです。
妻も基本情報処理技術者試験の勉強でもしよかなと言っておりました。
ところが、出産後、妻が勉強の話題について反応がなくなりました。
なんだそんな勉強が嫌なのか(嫌だけど)と訝しんでいました。
で、里帰りから帰ってきて育休が始まりました。
もうとたんに全て理解しましたね。まったく自分の時間がなくなる。
赤ちゃんって一人では何もできないし、ほっとけば泣くか何か危険に巻き込まれるか、
なので、自分か妻のどちらかが常に見てなければならないのです。

どっちかが見てる間にどっちかが自分の時間をつくって、という具合にうまくやれたかもしれません。
ですが我々にはそんな心の余裕はなかったです。

ワンオペ育児ってやっぱり大変です。常に見ておかなければいけないのでトイレに行くのも自分の間で行けません。
そんなようなものを妻に任せた、自分は勉強する!とはなかなかできませんでした。

育休期間中は身体が休まる暇がない

私が結構な高齢なことから、まるで身体がついていかなかったです。
育休期間中は1日中抱っこの繰り返しで、筋肉痛やら腰痛やら首痛やらでどこかしら痛かったです。
仕事に出かければその間子育てから解放されて体も休まるのですが、休まる時間がないので身体には相当堪えました。
育休期間中は毎週整体に通っていましたね。子連れでも対応してくれるお店があったので。同じような子連れの方は多かったですね。

育休明けは育休ボケが待っている

育休明けに仕事に復帰しましたが、8か月も休むとさすがにぼけてます。
仕事は長年こなしてきた作業なんで、プログラミングの仕方忘れたとかは無いんですが、
発言がうまくできなかったり(言葉がなかなか出てこない、会話の瞬発力もなくなった)
技術的な文書を読むのがつらくなったり

明らかにボケてるな、っていう期間が育休空けて1年たちますけどまだ続いてます(汗)

男性の育休取った感想、まとめ

育休とってよかったです。
歩けるようになった子供と毎日公園を散歩した時間はとても大切な思い出です。

お金は貯金が多少必要だと思います。育児休業給付金が振り込まれるのは育休入ってから2カ月後です。
なので最低限1か月くらい無収入の期間をやりくりできる貯金があれば大丈夫です。

職場については個々の事情が大きいと思いますが、私は特に問題なく働けております。
まったく個人的な意見ですが、取りたいなら将来のキャリアがーとかどうでもよいから試しに取ってみましょう。
職場で嫌な感じになったら育休明けに辞めてしまってもよいではないですか(無責任)
事情でとるのが難しくても、期間を1年間ではなく半年とか3か月とかでよいと思います。
1年休む予定で取得して途中で復帰しても良いですしね。

長々と読んでいただきありがとうございました。育休楽しんで下さい。

タイトルとURLをコピーしました